写真技法のひとつにサイアノタイプというのがあります。日光写真とも言われ19世紀中頃に発明されました。サイアノタイプは鉄塩を塗布した紙に日光が当たると感光して深みのある青になる現象を利用します。
シュヴァーブ トムは近年その技法を用いた作品を発表しています。本作の制作にあたり彼は、鉄塩を塗った感光紙を回転ステージ上に置いて24時間で1回転する装置を制作しました。それを屋根の上に置くと、蓋に施されたスリットから入りこむ移ろう光の印影が1枚の紙に現れます。太陽の光が描いたある1日の記録、
2021年12月17日に自作の装置で記録されたオリジナルシートをsoft hope のケースにおさめていただきました。木製ケース内箱の裏面に施されたレーザーエッジングも魅力です。
artist:シュヴァーブ・トム Tomas Svab
title: RECORD OF THE DAY / KYOTO 2021.12.17
2022年
オリジナルシート(サイアノタイププリント、水彩紙)、
木製ケース(内箱裏面にレーザーエッジング)
| ケースについて|
作品はsoft hopeシリーズ共通のオリジナルケースに納められています
外寸/ H207xW199xD65 mm
木製、外側ケース(三方背引出し式)+内箱。
内箱は置き式・壁掛け式のいずれも可。
TOMAS SVAB_____
チェコ.・プラハ生まれ。不確実な政治情勢により、6歳の時に家族でカナダに移住する。エミリー・カー芸術大学写真学科を卒業。映画制作現場からの経験を活かし、従来の先入観にとらわれない多様な表現を写真や機械を通してすること、また構成要素としての自己を認識することが、彼の作品に繰り返されるテーマである。作品はこれまで北米、ヨーロッパ、アジアで展示・コレクションされている。トロントのモントリオール銀行においては、カナダ国内にて最優秀賞を受賞した科学と美学を融合させた写真作品が所蔵されている。