+1artで開催の二人展《overlap》に際して制作されたマルチプル作品。所有、重複、消費、超過を題材に制作を進めた本展では、山根のテキストスコア『状態』の中から、 状態 No. 4「速度の異なる複数のリズムパターンを同時に鳴らす」と 状態 No. 10「空間をピンクにする」、これら2つのスコアがインスタレーション展示されました。 このマルチプルは、山根のテキストスコア(状態 No. 1〜10)が刷られた12枚のクリアカード、カセットテープ、そしてスコアのテキストノートをセットにしたものです。透明素材に刷られたピンクのトーンは重ねるとさらに異なる色調を生み出します。またカセットテープには本セット用に作られた状態 No. 4 の音源が収録されています。 [作家名]　山根明季子 YAMANE Akiko [作品名]　オーバーラップ [制作年]　2024年 [内容]　12枚のカードによる楽譜、カセットテープ、楽譜(状態 No. 1〜10）のテキストノート [サイズ]　158x113x30mm [素材]　PPシート、紙、インクジェット印刷、カセットテープ、ケース [エディション]　10（完売）　 YAMANE Akiko＿＿＿＿＿ 1982年大阪生まれ。 京都市立芸術大学作曲専攻修了。 西洋芸術音楽の文脈より活動を開始。 フルオーケストラ、器楽独奏から各種メディアのための作品まで制作を続ける。 肌感覚を通して資本主義下での過剰さ、痛み、可愛さなどを扱い、作品はこれまでにワルシャワの秋、ムジカノヴァヘルシンキ、N響Music Tomorrowなど国内外で上演されている。 第20回芥川作曲賞(2010)、第75回日本音楽コンクール第１位、明治安田賞、増沢賞(2006)